絶景を巡る、心やわらぐ。海の京都でレトロサイクリング【京都・伊根町】
季節ごとの自然や町の空気感を肌で感じることができるサイクリングは、夏のおでかけにもぴったり。潮風が気持ちいいレトロな町並みや絶景を求めて、京都・伊根町へ。
( Index )
01:丹後半島の北端、日帰りで旅気分が味わえる「伊根町」の魅力 02:海の見えるカフェを目指して。サイクリング途中に素敵なお茶タイム 03:コーヒーをテイクアウトしたら赤灯台のある海岸でちょっと休憩 04:魚も野菜も! 旬の地元食材を味わうランチをいただきます! 05:少し足を延ばして絶景ポイントへ。自然のなかを爽快に走り抜けて 06:徐福渡来の伝説をもつ神社へ。日本海の大パノラマビューも必見!01:丹後半島の北端、日帰りで旅気分が味わえる「伊根町」の魅力
京都府北部、丹後半島の北端に位置する伊根町で自転車旅を
京都の北部にあり、日本海の壮大な景色を望む伊根町。「道の駅 舟屋の里伊根」からは伊根湾が一望できます。京都府与謝郡にある伊根町は、海辺に建ち並ぶ舟屋や伊根湾の複雑な地形が織りなす絶景で知られる観光スポット。京都市街から車で約2時間、大阪からは約2時間半とアクセスもしやすく気軽に旅気分を味わうのに最適です。
舟屋群のレトロな町並みを眺めながらサイクリング
伊根町を訪れたら、まずはこちらの代名詞とも言える「伊根の舟屋」が見えるスポットからサイクリングをスタート! 舟屋群の中心地にある「七面山駐車場」からは、舟屋がすぐ目の前に。港町ならではの潮風の香りとカモメたちの鳴き声に癒やされます。
海に浮かぶように舟屋が並ぶ伊根湾沿いの景色。めずらしい町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区にもなっています。元々は漁師が漁具の物置としており後に家屋として建てられたものですが、近年はこの舟屋に泊まれる宿が増えているのだとか。
気になった景色があればすぐに立ち寄れるのもサイクリングの醍醐味。港沿いではふと自転車から降りて、散策したり写真を撮ったりも。遊覧船や漁船が泊まり、海の向こうに舟屋が並ぶ風情たっぷりの光景に旅気分が高まります。
三方を山と島で囲まれた伊根湾は、波風がほとんど立たずまるで湖のように穏やか。そんな環境で独自の文化と生活を育んできた伊根の町は、日本の原風景のなかに今も人々の暮らしが息づき、訪れた私たちにもどこか懐かしさと親しみを与えてくれます。
初心者から自転車好きまで気軽に利用できるレンタルサイクル
点在する観光地の移動は自転車がスムーズ。スポーツバイクに電動アシストが付いたe-Bikeならタフで軽やかな走りで坂道や長距離も楽ちん!
レンタル料金1日2,500~4,000円、e-Bikeは6,000円(ともに税込)クロスバイクやe-Bikeがレンタルできる「海の京都e-Bikes」。事前に予約すれば、指定の場所でピックアップすることもできます。
海の京都e-Bikes(伊根e-BikeベースHIDE)
京都府与謝郡伊根町日出267
050-1743-3085
営業時間:9:00〜18:00
定休日:なし
02:海の見えるカフェを目指して。サイクリング途中に素敵なお茶タイム
舟屋群の景色を堪能した後は、SNSで気になっていたカフェへ。目の前に海が広がる「Ofukuwake cafe」では、バリスタによるコーヒーや手作りのおやつがいただけます。
パウンドケーキ300円と自家製ジンジャエール600円(税込)「舟屋の宿 鍵屋」が新しくオープンした別館「おふくわけ」に併設するこちらのカフェでは、スペシャルティコーヒーをはじめ、旬の果物を使ったケーキやドリンクを提供。自慢のパウンドケーキは「向井酒造」の酒粕が使われ、爽やかな味わいの自家製ジンジャエールともよく合います。
元々は宿の常連客だったというスタッフの金子さんは「この空間でカフェがしたい」と伊根へ移住。東京でフランス料理の講師やバリスタをしていた経験を活かし、一人で店を切り盛りしています。気になる朝食メニューは、ぜひまた次の機会に。
伊根の中心地から少しはずれているせいか、この辺りは人の流れもゆるやか。大きな窓から外の景色を見ていると、静かに時間が過ぎていきます。
Ofukuwake cafe
京都府与謝郡伊根町亀島亀山1019-1
080-6146-7224
営業時間:9:00~12:00、15:00〜18:00
定休日:月・火曜
03:コーヒーをテイクアウトしたら赤灯台のある海岸でちょっと休憩
爽やかな風と初夏の光に誘われて、コーヒーを片手に景色を見ながらチルタイム。「Ofukuwake cafe」の前の海辺は、無人島の青島がすぐ向かいに。海と空、緑のコントラストに心が安らぎます。オリジナルブレンドコーヒー500円(税込)。
すぐそばには伊根湾を見守る「カンジャガハナ灯台」の姿も。赤い灯台はどこかノスタルジックで、撮影スポットとしても人気のようです。夕日スポットとしても知られるほか、秋の時期は灯台の下でイカを干す風景が風物詩となっています。
04:魚も野菜も! 旬の地元食材を味わうランチをいただきます!
せっかく港町に来たのだから、美味しい海鮮も外せません。人気のカフェ「INE CAFE」や観光案内所などのスポットが集まる風情ある町並みを抜けて、ランチスポットへ。海沿いの国道175号線は平坦な道が続くので快適です。
やってきたのは2024年3月にオープンしたばかりの「FUNAYA KAJIYA 神慈や」。築167年の歴史ある伝統的建造物をリノベーションしたという店構えも印象的です。
歴史の趣が残る和モダンな店内は、外からの光が入って解放感いっぱい。
ランチでは伊根漁港で水揚げされた魚や風味のよい伊根米などの地元食材を使い、素材の味を活かした定食を提供しています。
神慈や定食2,500円(税込)今回は、一番人気だという神慈や定食をオーダー。日替わりのお造りは6種のうち名産のブリやサワラ、アオリイカなど半分以上が伊根産のもの。4時間じっくり低温調理した黒毛和牛のローストビーフもやわらかく、魚だけでなく肉やおばんざいも味わえる大満足の内容です。
旅先で出合うその土地の名産や旬の食材など、「食」は旅の大きな楽しみのひとつ。新鮮な地元の滋味がサイクリングで疲れた体をやさしく癒やしてくれます。至福のごちそうにお腹も心も満たされて、パワーもしっかりチャージ完了。
FUNAYA KAJIYA 神慈や
京都府与謝郡伊根町平田105
0772-45-1248
営業時間:モーニング8:00~10:00(LO9:00、前日17時までに要予約)、ランチ11:00〜15:00(LO14:30)、ディナー 17:00~22:00(LO21:00)
定休日:年中無休
05:少し足を延ばして絶景ポイントへ。自然のなかを爽快に走り抜けて
最後に目指したのは、新井崎神社の先にある「新井の棚田」です。坂道が続く山道でしたが、写真で見ていた素敵な景色を横目になんとか到着。電動アシスト付きの自転車ならもっとラクに到着できるはず。次回はトライしてみたい!
傾斜地に広がる美しい棚田はまさに日本の原風景。いくつもの田んぼが連なる向こうにダイナミックな日本海が広がり、四季折々で違う表情を見せてくれます。
伊根町の澄みきった風を感じながら流れる景色のなかを走るのは爽快そのもの。サイクリングで訪れる先には、疲れも吹き飛ぶようなごほうびの絶景が待っていました。
06:徐福渡来の伝説をもつ神社へ。日本海の大パノラマビューも必見!
若狭湾の西端に位置する「新井崎神社」からは、日本海の壮大な景色が一望。こちらではかつて秦の始皇帝から命を受けた徐福が不老不死の薬を求めて伊根町にたどり着き、死後に氏神として祭られたといういわれが。
緑に囲まれた境内は静かで凛とした空気がただよいます。伊根町で里人に医薬や天文、漁業や農耕などを教えたといわれる徐福。今も海上安全と漁業の神として信仰を集めているそうです。サイクリング途中に参拝を済ませると、どこか心も晴れやかに。
新井崎神社
京都府与謝郡伊根町字新井8-3
\from Editor/
舟屋から棚田まで伊根の魅力が詰まった今回のサイクリングコースは約13km。日帰りでものんびり観光を堪能できます。「向井酒造」では取材先でも使われていた古代米の酒粕と甘酒をゲット。いつか舟屋にも泊まってみたい!
撮影/コーダマサヒロ 取材・文/林 真央 モデル/沙弥 コーディネーション&ディレクション/長瀬 緑 企画・編集/吉村セイラ
【Not Sponsored 記事】