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「9割が外国人」「もはや日本じゃない」はどこまで? スノーリゾート・ニセコのリアルを確かめてきた

「9割が外国人」「もはや日本じゃない」はどこまで? スノーリゾート・ニセコのリアルを確かめてきた

「外国人だらけで高すぎる」といわれる北海道のスノーリゾート、ニセコ。最新設備やゲレ食の価格への驚き、それでも「一度は行く価値あり」と思えた理由などをレポートします。

「外国人だらけで日本人が行けなくなった」「もはや日本じゃない」。北海道のスノーリゾート、ニセコについて、そんな声をよく聞きます。実際はどうなのでしょうか。先日、プレスツアーに参加し、現地で確かめてきました。

体感9割が外国人! 本当に「もはや海外」だった

スキー場としてのニセコは、「ニセコ東急 グラン・ヒラフ」「ニセコHANAZONOリゾート」「ニセコビレッジスキーリゾート」「ニセコアンヌプリ国際スキー場」の4つのスキー場から構成されています。今回は、4リゾートのなかで、最大規模のニセコ東急 グラン・ヒラフを訪ねました。

訪れたのは12月半ば。当時は本州では雪不足でオープンできないスキー場が多い頃でしたが、ニセコにはしっかり雪がありました。

やわらかな雪の感触は、さすが北海道。世界中のスキーヤーがJAPOW(ジャパン・パウダースノー)を求めてやってくるのも納得です。

時期と私の腕前から、極上パウダーを満喫!とまではいきませんでしたが、ハイシーズンに上級者が滑れば相当楽しいだろうと思わせる雪質でした。

ちなみにニセコには「ニセコルール」と呼ばれる独自のルールがあり、定められたゲートから入ることでコース外の滑走も可能。ルールを守りながらバックカントリーを体験できるのも魅力です。

シートヒーターにびっくり! 設備投資がすごい

今回訪れたニセコ東急 グラン・ヒラフでは、設備の進化に驚かされました。

今シーズンの目玉が、6人乗りに刷新されたキング第3リフト。6人乗りチェアリフトを導入しているスキー場はまだそう多くありません。

乗り場には「ローディングカーペット」と呼ばれる動く歩道があり、一歩踏み出すだけで乗車位置へ運ばれます。リフトはフードとシートヒーター付きで超快適。一度経験すると、普通のリフトには戻れなくなりそうです……。

2024年にデビューした10人乗りの「エースゴンドラ」は見た目もクールで、こちらもシートヒーター付き、Wi-Fi完備。ガラス面が広く景色がよく見えます。もちろん見た目や乗り心地だけではなく、待ち時間の短縮にも寄与しているとのこと。

やっぱり設備が新しいのは快適ですし、気分も上がります。「高い高い」と言われるニセコですが、その分が設備に還元されていると感じました。高いなりの理由が見えると、納得感も変わってきます。

ゲレ食も別格! 山頂レストランが豪華すぎ

ゲレンデごはん、いわゆるゲレ食も、ニセコは別格。ぜひ一度のぞいてほしいのが、エースゴンドラ山頂、標高813mに今シーズンオープンしたレストラン「NEST813」。372席と広く、正面に羊蹄山を望む眺望が圧巻です。

メニューは、目の前でカットされる和牛ローストビーフや和牛ビーフシチュー、パスタやカレーなど。ちなみに和牛ローストビーフはお値段7500円! 世界中から人々が訪れるリゾートだからこそ、和牛のような日本を代表する食材で勝負しているのでしょう。もはやゲレ食というより高級レストランの趣です。

それから価格と並んで驚いたのは会計方法。AIを活用したセルフレジ「VISION CHECK-OUT」は、トレーを置くだけで商品を感知し、約10秒で精算完了。バーコードスキャンすら不要という未来感。国内マウンテンリゾート初導入だそうです。

バーカウンターがあり、ドリンクやスイーツだけの利用もOK。ちなみにジャパニーズウイスキーも楽しめます。

一方、昔ながらのゲレンデレストランも健在です。キングゴンドラ山頂駅近くの「King Bell」はよくあるゲレンデの食堂の雰囲気はそのままに、メニューを刷新。スープカレーや和牛うどんなど北海道ならではのグルメや定番の和食を楽しめます。

値段は「和牛すき玉うどん」4900円、「鶏半身と道産じゃがいものスープカレー」3300円など。食堂の雰囲気とは裏腹に、こちらもよい食材が使われています。

山の中とは思えないナイトライフ

スキーが終わってからも、ニセコ流の楽しみは続きます。12月にエースゴンドラ山麓にオープンしたのが「ALPEN NODE(アルペンノード)」。ヒラフエリア初のクラフトビール醸造所とレストラン、ショップが1つになったおしゃれな施設です。DJブースなども設置され、ニセコの夜を盛り上げます。

すぐ近くでは毎週金曜に花火も上がります。アフタースキーも山の中とは思えない充実ぶりなのです。

ゲレンデ以外の開発も活況

ゲレンデ以外の周辺の開発も活況で、新しいホテルのオープンやリニューアルも続いています。

例えば、ニセコエリアで最も奥まった花園ワイス地区には、2025年12月にはラグジュアリーなホテル「シャレーアイビー ワイス」がグランドオープン。料金は、羊蹄山を望むプレミアムルームが8万円台~( 1泊2名1室 朝食付き)。周囲に建物は一切なく、落ち着いた雰囲気を求める海外ゲストに好まれそうです。

少し離れれば、ほっとする宿もある

宿に関してはニセコの中心から少し離れれば、お財布にやさしい選択肢もあります。今回宿泊したのは、昭和天皇も立ち寄られたという老舗「ニセコグランドホテル」。1泊2食付きで1人2万円前後~。朝食付きなら1万円前後~泊まれます。

ちなみに昭和天皇が立ち寄られた際、敷地内の水を飲んで「甘露である」とおっしゃったというエピソードが残っているそうで、ロビーでは「甘露水」として湧水のサービスがありました。

自慢は温泉。2つの源泉があり、ブレンドと合わせて3種類のお湯を楽しめます。ブレンドを楽しめるのは、名物の広々とした混浴露天風呂。湯浴み着が用意されており、家族やカップルで一緒に入れます。宿泊中も多くのインバウンド客が楽しんでいました。

男女別の露天風呂や広々とした内湯では、2種類の源泉を楽しめます。11:30~翌朝9:00まで入れるので時間を気にせず入れるのも嬉しいところ!

レストランは某有名ホテル出身のシェフが腕を振るい、食事付きプランもリーズナブル。ゲレンデまでは無料シャトルバスでアンヌプリ約5分、ニセコ東急 グラン・ヒラフも約30分と、そこまで不便ではありません。

ちなみにここも宿泊客の多くは外国人。和洋室があり「日本的な体験ができる」と人気だそうです。

視点を変えれば、ニセコは世界が認めるリゾート

もちろん、今のニセコの状況についてはいろいろな意見があり、地元の人たちの思いもさまざまだと思います。

ただ、同行したスノーボード関連の編集者の一人が、「世界のリゾートと肩を並べる場所が、日本にあるというのは誇らしいですよね」と言っていたのが心に残りました。スノーボーダーが憧れるアラスカ、カナダ、アメリカ本土と並ぶ存在なのだそう。雪質に加えて地形の面白さもあり、滑りごたえは抜群だとか。

実際、物価は高く、海外のような雰囲気なのは事実。でもそれは、世界的リゾートになった証拠ともいえます。個人的には日本にいながら国際色豊かな雰囲気を味わえるのもおもしろく、イメージだけで避けるのはもったいないと思いました。まずは一度体感してみては?

取材協力:ニセコ東急 グラン・ヒラフ、ニセコグランドホテル

古屋 江美子プロフィール

子連れ旅行やおでかけ、アウトドア、習い事、受験などをテーマにウェブ媒体を中心に執筆。子ども向け雑誌や新聞への取材協力・監修も多数。これまでに訪れた国は海外50カ国以上、子連れでは10カ国以上。All About 旅行ガイド。


執筆者:古屋 江美子(ライター)


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