松雪泰子主演「古都」の舞台・京都のロケ地10選 嵐山に鴨川…お馴染みの観光名所も
女優の松雪泰子が主演をつとめる映画「古都」(12月3日全国公開)。本作は京都府を舞台にストーリーが展開し、お馴染みの観光名所や、古都ならではの匂い立たつような風景が次々とスクリーンに映し出されている。もう1つの主役とも言える風情に満ちた京都での場面写真が公開された。
川端康成の不朽の名作が現代に蘇る
同作は、1962年に刊行された川端康成「古都」の現代版として、原作では描かれなかった、大人になった主人公たちの物語として映像化。
京都伝統の呉服屋で生きる姉と北山杉の里で働く双子の妹を主演の松雪が一人二役で演じ、それぞれの娘役で橋本愛と成海璃子が共演。その他、伊原剛志、奥田瑛二ら豪華キャストが脇を固める。
本作のメガホンを取ったYukiSaito監督は「京都撮影時は凛とした空気が現場中に漂っていて、氏神様に見守られているようでした。千年の文化を匂い立たせるようなロケ地が選べたと思います」とコメントしている。
映画「古都」でロケ地となった京都のスポット
<鴨川>
松雪演じる主人公・千重子が鴨川にたたずむシーンでは、通常は難しいドローン撮影を敢行。「鴨川」は、本作のもう一つの舞台であるパリの「セーヌ川」と対比し描かれる重要なモチーフ。伝統が息づき、人々の暮らしに根付く水脈として、映画の中でもひときわ存在感を放っている。
<岩屋山志明院・妙心寺退蔵院・菩提の滝・青連院門跡>
本作は京都府と京都市のバックアップのもと、京都の様々な関係者の協力のおかげで、映画撮影では初めてカメラが入った鴨川の水源地である岩屋山志明院や妙心寺退蔵院、北山杉の生産地域にある菩提の滝、皇室とつながりのある青連院門跡など、貴重な場所での撮影が実現した。
<大正末期の歴史ある町家>
千重子の暮らす町家の、寝室、座敷、庭、舞の部屋、仏間、縁側などの生活部分は、すべて国登録有形文化財に指定されている大正末期の町家で撮影。
100年近く前、本作の熊谷プロデューサーの祖父が建て、代々継承して住んできた家。柱や床などあちこちに傷もあるが、YukiSaito監督は「家にストーリーがある」からと、何も手を加えないで撮影を敢行。
不動産会社が地上げに来たシーンは、監督が訪問中に本当にあった話。熊谷家の仏壇もそのまま使われ、母の遺影も写真だけ差し替えられた。
<同志社大学・錦市場>
舞の大学のシーンが撮影された同志社大学では、エキストラもすべて同志社大学と同志社女子大学の学生たちで、村田晃嗣教授による授業シーンが収められた。
さらに錦市場も早朝の開店前に開けてもらい、店主たちが撮影に参加した。
<嵐山・南禅寺>
このほか、観光名所やTVドラマのロケ地としてお馴染みの嵐山の竹林や、水路閣で有名な南禅寺も登場している。
同作は11月26日(土)京都先行、12月3日(土)より全国公開。(女子旅プレス/modelpress編集部)
映画「古都」
原作:川端康成「古都」(新潮文庫刊)
出演::松雪泰子(一人二役) 橋本愛 成海璃子 蒼れいな 蒼あんな 葉山奨之 栗塚旭 迫田孝也/伊原剛志 奥田瑛二
監督:Yuki Saito
脚本:眞武泰徳/梶本惠美/Yuki Saito
<あらすじ>
京都室町に先祖代々続く佐田呉服店。店を継いだ日から20年間、佐田千重子(松雪泰子)は同じ場所で変わらない生活を送っていた。古くから付き合いのある職人が次々廃業する変わりゆく時代の中で店をどうしていくのか、室町に生まれた宿命を娘の舞(橋本愛)に背負わせていいものか葛藤の中で生きていた。大学生の舞は、就職活動の時期に差し掛かり就職活動をする友人との会話にも入りきれず、店を継ぐべきなのか迷っていた。一方京都のはずれ、北山杉の里で林業を営む中田苗子(松雪泰子/二役)。千重子と同じ顔をした苗子は生き別れた双子の妹。苗子もまた深刻な経営悪化に陥っていた。苗子の娘の結衣(成海璃子)はその美術の才能を活かし北山杉を使い何か新しいことが出来ないかとフランスに留学。しかし留学先で他の学生との力の差を感じ、無力感に苛まれていた。それを感じとった苗子は娘に会う為にパリ行きを決意する。呉服屋の娘の舞もパリで開催される日本文化を披露するイベントに参加する為にパリへ向かう事となった。母から娘へ受け継がれる伝統。今、京都の伝統に生きる2組の母娘の人生が初めて交差する― 。
【Not Sponsored 記事】